PM(プロジェクトマネージャー)の仕事内容と適性
システム開発の現場において必ず設置されるのがPM(プロジェクトマネージャー)です。
PMとはクライアントの要望により受注したシステム開発を、一定期間内に行うための進行管理をしていくための仕事です。
システム開発は少人数でできる簡単なものばかりではなく、何ヶ月もの期間を要する大規模開発業務も存在します。
日本におけるシステム開発はITベンダーと言われる大手企業が受注をし、そこから実際のプログラミングをするために二次請け、三次請けを次々に発注していくピラミッド構造をしています。
そのためPMはITベンダーに勤務をして、大型業務の進行発注の管理をするという仕事をしていくために必要なのです。
ちなみに日本における有名なベンダー企業としては日立製作所やNEC、富士通、NTTデータ、日本IBMといったところがあります。
さらにそれぞれの下請け企業においても、ITベンダーより受けた開発業務を納品するために社内のSEやPGをまとめていくPMが必要になります。
いずれにしてもPMとして仕事をしていくためには、プログラミングについて詳しい知識を持つとともに、チームとして進行していくための能力が問われます。
PMとなるための資格試験
PMとして仕事をしていくために、何らかの資格が必要というわけではありません。
ですが非常に高度な知識や技能が必要になるので、大手企業に就職するときにはほぼ資格が必須です。
PM資格試験として最も知名度が高いのは独立行政法人情報処理推進機構(IPA)による「プロジェクトマネージャ試験」があります。
プロジェクトマネージャ試験は毎年4月に、午前に2科目の多肢選択式試験、午後に記述式と論述式の試験を一日かけて行います。
合格率は毎年14%前後で推移しており、非常に難易度の高い試験です。
試験で問われる内容としては、プロジェクトを進行するときの構想や計画の建て方、また目標設定の作り方といったことがメインとなります。
実際のプロジェクトでは予算や工程、品質といったものの管理が必要になるので、試験でもそうしたものをどのように計画していくか、実例をもとに設定していきます。
さらに具体的なプログラミングについて、アルゴリズムやデータ構造、システムに使用される技術といったものも問われるので、試験に合格するためにはかなり広範囲で学習をしていかなければいけません。
PMを取得することでIT業界だけでなく、建設業界からも多く求人を探すことができます。
PM資格が開始されてからしばらく資格者数は横ばいを続けていましたが、2016年より急激に増加傾向が見られてきました。
受験者は学生が多く、情報処理系の大学では資格取得を支援することもよくあります。